「京ことば」

「京ことば」

「はんなり」

 京都には「はんなり」という言葉があって、「ぶぶ漬けでもどうどすか」の次ぐらいには全国にもなんとなく通じる有名な京都弁なのでは、と思います。意味は、品があって、可愛らしくて、それでいて色気もあって、みたいなスーパー万能褒め言葉。感覚でいうと「はんなり」というそれぞれのひらがなの持つ丸みと、いくらか綺麗な声を意識して口に出した時の雰囲気がまさにこの言葉の意味です(分かりますか)。

 芸妓さんや舞妓さんも度々この言葉を持って修飾されます。美しいことを言いあらわす言葉が独自にあるのが京都という場所です。ね、敵わない。

芸舞妓さんの京都弁

 なぜ、芸舞妓さんがはんなりしているのか。その要因はいくつもあると思うのだけど、芸舞妓さんを芸舞妓たらしめている、はんなりたらしめている、大きな理由の一つはやっぱり花街の京都弁、「京ことば」なんじゃないか、と考えています。この言葉に魅せられて通うお客さんも多いんじゃないかな。私も舞妓さんになりたいと思った理由にこのなんともいえない魅力をもった言葉を習得したいというのがありました。

舞妓修行の始まり

 舞妓修行が始まると、真っ先に教え込まれるのがこの「京ことば」です。「おおきに」、「すんまへん」、「おたのもうします」から始まって、超下町育ちの江戸っ子も、薩摩おごじょも、気づいた頃にはとってもネイティブに喋れるようになります。そして、言葉が変わると性格も変わる。だんだん丸くなって口から出る言葉も柔らかいものが多くなります。大体せかせかと話せるように作られていないんだと思う。のんびりになるし、意図せず愛嬌みたいなものも発生する気が。

 なので、今でもなにか気に入らないことがあったら京ことばで脳内会議です。うちこれしてへんやんな? そうやんな〜?とかやっているうちになんだかなんでもよくなります。おすすめ。

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