07 舞妓さんになりたい ①

07 舞妓さんになりたい ①

夢のきっかけ

 中学1年生の頃に舞妓さんになりたいんだと言い始め、その4年後に夢を叶えた私ですが、それまでにどんな道のりがあったのか、少し長くなりそうですが書いてみようと思います。
 舞妓さんとの出会いは地元のデパートで開催されていた京都物産展。本物の舞妓さんが京都から来ているという特別な日に、偶然そこにいたことが人生の転機となりました。お姫様みたい〜! あれになりたい!と年頃にしては夢みがちな気持ちから舞妓さんに憧れる日々が始まります。
 猛反対の親をどうにかこうにか説得して、実際に行動し始めたのは中学2年生の春ごろだったでしょうか。京都ではお馴染み、芸舞妓さんの春のおどりの会を観に行き、たまたま会場にいたお茶屋さんの女将さんに突然「私舞妓さんになりたいです」と直談判。普段ぼやっとしてるくせに、どこからそんな勇気を持ち出してきたのかわからないけれど、必死です。なんの前置きもなく凄んできた垢まみれの中学生をいなすことなく、親切にしてくださった女将さんには感謝してもしきれません。
 なんとそのままお茶屋さんに招いていただき、舞妓さんの暮らしぶりについてお話ししていただきました。舞台終わりの舞妓さんにも会わせていただいて、もう何が何だかわからないぐらい幸せだったことを覚えています。取り憑かれたように何かに心酔するってもう人生で経験することはないだろうなあ、というような。
 ハードな舞妓生活について示した後に「普通に高校生してるほうが幸せやと思うけど」というようなことを女将さんから言われたものの、興奮状態の私の耳には届かず……。憧れは止まることなく。

舞妓さんになるには

 3年生の夏休み、それから冬休みは「お茶屋さん住み込み体験」なるものを設けていただき、数週間実際に舞妓のお姉さん方と暮らし、身の回りのお手伝いを教えてもらったり、決まり事を見つけたり、といった時間を過ごしました。
 今はあまり言われなくなりましたが、私が入った10年ほど前は、身長が160cmを超えると舞妓さんとしては厳しい、みたいな噂があったので(舞妓さんは幼さが売りであることと、高い下駄、おこぼを履くため)のちに身長がぐんぐん伸びてあんたそれ詐欺や、と女将さんから言われるとは露知らず、背が伸びないように牛乳断ちをした中学時代。学生時代から心は半分京都にあるような、そんな3年間でした。
 さて、これから本格始動の入門からの日々は後半へつづく!

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