11 祇園祭仕様の舞妓さん

11 祇園祭仕様の舞妓さん

祇園祭と舞妓さん

 さて、京都の夏といえば祇園祭。コンチキのお囃子が街中のみならずスーパーでも流れ始めています。1ヶ月間のお祭りの中でも神輿洗いの10日から後祭の24日までの2週間がなんだか本番、という感覚。この期間は舞妓さんの装いも実は変わっています。

 変わるのは頭の結い方。舞妓さん三年生以上の上級生だけが結うことができる髪型、「勝山」を2週間の間結わせていただきます。大きく膨らむように結われた髷(まげ)に、横から梵天という飾りを差し込むお姫様のようなこの髪型は舞妓になったら早く結いたい、みんなの憧れの髪型。10日の朝に髪結いさんで結ってもらったらまずは家のお母さん(女将)、そして自分の姉さんの家、そのまた姉さんの家、など方々に「勝山結わせていただきました」のご挨拶に回るのですが、1番に「よかったね〜、やっとやね〜」と言ってもらえます。うきうきの2週間です。

 7月のかんざしは「うちわ」ですが、この2週間は祇園祭のかんざしを特別に用意して勝山に挿します。これもとってもかわいくて、いつも挿しているつまみ細工ではなく、大きな銀細工のきらきらの土台に蝶々やお花があしらわれた上等のもので、これもまた歌舞伎に出てくる赤姫やなんかの雰囲気があり、姫気分、となります。


「勝山」で過ごす2週間

 もちろん、いつもの三倍ぐらいの量の添え毛(エクステのようなもの)を使って結う勝山の重たさは決して楽なものではなく、これをまた1週間保たせる苦労は並のものではありません。大きな髷を支えなければ眠ることも難しいので、いつもの高枕ともう一ついい具合の高さの箱(ティッシュの箱とか広辞苑みたいなもの)を縦に並べてぐずぐずしながら眠り、朝起きれば傾いた髷を必死に梳き直し、姫も大変なのねと痛感する日々。

 それでもやっぱり、2週間限定のあの格好は今でも憧れであり、私のベストドレッサー賞と断言できるでしょう。祇園祭仕様の舞妓さんに会えたら、頭を見てください。

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