
京都のLOCAL
京都のリサーチを繰り返して見つけた面白い物事を手ぬぐいに仕立てました。柄がかわいいというだけでなく、時間をかけた京都の「リサーチ」を基盤にしているため、全ての柄にストーリーや理由があります。

「鏨」
「鏨(タガネ)」は錺金具の職人が扱う道具のこと。錺金具とは装飾を施した金具のことで、一般的にはお寺や神社、お神輿や仏壇の装飾のことを指します。現在では機械化が進み、手作業で作られることは少なくなっています。そんな中、「森本錺金具製作所」では創業以来約140年にわたり主に手作業で錺金具をつくり続けています。

「森本錺金具製作所」の道具
錺金具を施すために欠かせないのが「鏨」と呼ばれる道具です。職人は何千種類もある鏨の中から図柄に合うものを選び出し、金槌で一つ一つ打ち付けて模様を彫っていきます。

何千種類もある鏨の中から選んだ柄
その鏨を「森本錺金具製作所」に実際にお借りし、拓本を取り、手ぬぐいのデザインに仕上げました。マスのなかにおさめた鏨の柄は全て柄が違います。その微妙な違いに、京都の手仕事の凄さがぎゅっと詰まっています。

伊原染工で制作
伊原染工 / 1962年 創業
伊原染工によって、25m台で手作業で染められています。 機械やインクジェットで染めることがほとんどになったこの時代に手作業で染めており、この手ぬぐいの染め上がりの重厚感は貴重なものです。

KYOTO T5と共同制作、デザイン
京都伝統文化イノベーション研究センター(京都造形芸術大学内)に所属する研究員らがこれまでのリサーチ活動で見て感じてきた、失われつつある文化についてそれぞれ考え、デザインに起こすコンペを行い、採用されたデザインです。
graphic design
溝部 千花 / 荒木 桃香